ぞうごの会

ステップアップを目指す勉強会・懇親会@上海

第22回勉強会 「日中関係の温故知新」 Vo.2

3月も”おかめ”でぞうごの会:勉強会と懇親会。今回は、初参加の曾さんが来てくれました。前回は、少し飲み過ぎたので、少しは節制しながら、いつもの飲み会らしからぬ落ち着きがありました。たまにはこんなのも良いですね。

さて、以下より勉強会ダイジェストです。

今回の勉強会も前回と同様、以下のテーマ。
 
「中国と日本の関係について勉強不足と感じている方が多いのではないでしょうか。今回の勉強会では、特に近代史について学びを深めたいと考えています。今の中国、そして日本の原点が何かを考え、これからの時代について皆さんから学びを集めたいと思います。キーワードは温故知新です。」
 


今回は、少し慣れてきたのか、色々な意見が飛び交いました。

では、ダイジェストになります。


今回の発表者:3名

・齋藤さん: 中国の祝日や記念日をベースに実際に何があったのかを纏めた。
・曾さん:  <質問> 明治維新は成功し、中国の戊戌変法が失敗する理由は?中国大陸、台湾、日本、韓国の歴史教育の真実を知る方法は有るか?
横瀬さん: 1976年以降の歴史年表について中国の政治家を中心に纏めた。


祝日から読む中国での過ごし方

例えば、国際婦人デー(3月8日)では、女性の半休が法律で定められています。ぞうごの会出席者の話では、外出から戻ったら、女性スタッフが既に帰宅しており、仕事にならなかったこともあるとか。会社によっては、女性従業員に半休の権利を与え、休暇を分散させると言った対策もしているようです。

他にも、7月7、9月3日、9月18日などは、日系の会社は色々な行事を控えることが望ましいとされます。これら記念日については、色々と論議は有ると思いますが、アウェーで仕事をする上での礼儀ではないかと。(詳細はネットで調べてみて下さい。)

※国慶節や春節などの長期休暇は人がどうしても集まるもの。そういった処では、盗難が頻発します。そんな時のスリ対策なんていうのも話題に上りました。


歴史的な事実を知るには?

少々ナイーブなトピックです。色々な意見が出る中で、次の様に論議は収束していきました。「調べることで知ることが出来ること、立場によって認めることが出来ることなど、色々と限界がある。しかし、どんな意見や資料ありかを勉強し知ることは出来る。それが大切ではないか。」


明治維新はなぜ成功したか?
・曾さんからの質問でしたが、話が入り乱れました。日本は中国と比較すると開かれているというイメージがあるそうです。では、それが本当に明治維新は成功の理由だったのでしょうか。
 単純に中国と日本は、人口が違います。それが改革が早い、遅いの原因ではないでしょう。実際今の中国は非常に早く改革が進んでおり、日本はその反対です。あの時代は、既に西欧諸国が中国に進出していました。それを見た日本は、鎖国政策から、尊皇攘夷脱亜入欧などと急激に考えがシフトしていったと言う背景もあります。

 他には、識字率の問題があります。学力(幕末で識字率が80%)政府主導ではなく、民間レベルで行われていたようです。(吉田松陰福沢諭吉
 → 日本は民間教育が発展していた。中国は許されなかった。
 → 政府許可が有れば、出島を通してなどして海外へ行くことが出来た。

 教育と言えば、中国、日本、台湾、韓国で内容はどうなのでしょうか。ネタとしては、ホットになりやすいですが実際の比較はしたことないですね。機会があればやってみてはどうでしょうか。

他にも考え方として面白かったのは、、、
・明治維新は革命の3段階が奇跡的なスピードで行われた。
 - 初期:日本全土に新思想が広がり、それに倣う徒党があふれた。
 - 明治維新前後:徒党の中から中心なる人物達が現れ明治維新が成功した。
 - 維新後: 改革の中心人物が抹殺され、明治が安定した。
・改革に対しての日本と中国のステップは異なる。
・チェスと中国将棋と日本将棋の違い(以下中国将棋の特徴)
 - 人の将棋は、取った駒を自分の駒に出来る。
 - 前の民族を全否定(中国には九世代根絶やしと言った思想もある)
 - チェスと中国将棋は、駒がなくなって詰めなくなることがある。

・日本人は、実際に歴史上で何をしてきたのかを勉強し知るべき。
 - 植民地などで何をしてきたのか、何があったのか?
 - 世代交代をすることで見方が変わるのでは?
 - 自国民のアイデンティティーの形成が必要(お互いを含めて)


1976年から現代の中国政治家と政策等の移り変わり

・小平がすごかったのは、院政を敷いたことだった。
 - 引退と言う制度を作り出した。
 - 後の江沢民胡錦濤にも引き継がれていく。
・1980年代の改革開放政策
 - 3種の神器:自転車、ミシン、腕時計。
 - 国営企業の立て直し。
 - 中央顧問委員会が共産党内の世代交代に貢献。
・1986年GATT復帰申請。
・1989年江沢民が中央委員会総書記に。
 - 3階級特進だった。
 - 地盤のない中で、小平がバックになることで権力集中。
・2000年:走出去の推進。
 - 所得と関係ない消費の拡大(マイホーム、マイカー、海外旅行、PC、携帯電話)
 - 朱鎔基によって経済のソフトランディングがなされた。
・2001年WTO加盟
・2003年東北の老朽化した国営企業改革→そろそろ効果が表れるのでは?


この後、いつもの通り、出席者の勉強会前後での学びを発表をして終了となりました↓↓↓

皆様、ご苦労様でした。
次回も宜しくお願い致します。